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2013年7月2日火曜日

みんなで非正規雇用のことを考えよう

今年の後半の始まりの1日。
左京支部組織部企画 非正規雇用のことを考えよう と集まりました。
非正規で働く人(3年しか働けないという慣例のある保育園の3年目)、こないだまで非正規で正規になった人、非正規を経験して正規で長く働いている人などで、3年雇いどめを撤回させた闘いの経験を持つ保育園の分会のお話を聞かせてもらいました。

結論から言うと「常勤がどれだけ頑張るか!です」から始まったお話。資料で配ってもらったものをそのまま載せさせてもらいます。

「非正規職員の3年雇いどめをやめさせた小さな保育園の大きな闘い」
京都の民間保育園にある分会です。小さな保育園なので、クラス担当保育士の部分だけを見てみると、正規職員より非正規職員のほうが多くなっています。開園時間は朝の7時15分から19時15分(夜間保育があるときは21時まで)となっており、職員は時差で出勤しています。なので、正規が遅い出勤時間の時は非正規で保育をしていますし、非正規がいないと日々の保育は回っていかないという現実があります。正規とほとんど変わらない内容と責任でがんばってもらっているのに、賃金などの労働条件が正規と大きく違うのが、本当に申し訳なく、そして腹立たしいと思っています。しかしなぜかウチの園には 非正規は3年たったらやめてもらう という決まりがありました。昨年度はその3年目にあたる保育士がたくさんいて、全員がこのまま働き続けたいという意向を持っていたので「いよいよ本気でこの問題に取り組まなあかんな」と分会会議で決意を固め合いました。まずはその理論武装をしようということで、中央本部から講師をお呼びしました。その学習会で、労基法では雇いどめも解雇の一種であり、雇用期間が終わったからといって簡単に解雇できないこと。非正規職員だって「整理解雇の4要件」(1)人員整理の必要性(2)解雇回避努力義務の履行(3)被解雇者選定の合理性(4)手続きの妥当性、に照らし合わせることが必要である。ということを学び「我々はこれをおおいに振りかざして闘おう!」と気炎を上げました。
~略~ 保育園分会は、すべての職員がイキイキと働ける職場環境を作ると共に保育制度の根幹を揺るがす諸悪と今後も闘っていく決意を述べて、この文章を終わります。
~ここまで~

分会長さんと一緒に4年非正規で今は正規になった方と、非正規3年目の方も来てくださり、「秋から冬の時期がつらい。」「この目の前の子たちの成長がずっと見られないと不安になる」「正規職員の試験受けやってすすめられると複雑。ここにいてはいけないのかなって思ってしまう」「正規職員への不満がいっぱい出た時もある」「時間給をあげてほしいというよりも この園で長く働き続けたい要求のほうが強い」などなど、非正規の悩み苦しみを 率直に出してくださいました。

分会長さんが今回お話するにあたって昔の資料をさがしたところ、10年前の保護者向けのビラがでてきたそうで、保育園の職員に常勤、非常勤があるということをご存じですか?と大見出しで。
そして非常勤職員の一時金カンパ活動もやられていたことがわかります。10年も前からこんな活動をされていたことを初めて知った非正規雇用の職員も驚いていました。

参加者の感想です。
*今日は非常勤として働く人との関係という意味でも良い話が聞けました。保育園にとっても本人にとってもより良い作り合いを考えると安心して働けるという とても大切になると思います。I保育園 がんばって!
*今日は本当にいい話が聞けました。正規と非正規が団結して3年雇いどめを撤回させたという言葉に元気をもらいました。3年雇いどめをやめさせるようにがんばっていきたいと思います。本当にありがとうございました。
*非正規が抱える先が見えない不安…よくわかります。正規として働きたい思いと、ここにいたい思いをくんで「ここにいていいよ」という選択を正規が正面に立ってつくることをしなくっちゃ!!と考えさせられました。まずは仲間を増やして、いろんな声を出せる環境づくりですね。
*今の園にいるか(働き続けるか)他の園に行くのかの選択がその人ができるようする。(3年経ったしやめさせられたということのないように)という発言が印象に残りました。正規と非正規が腹割ってお互いの思い、気持を語り考え合うことが大切なんですね。何が今、必要かを分会で考える材料ができましたね。
*うちの分会にも久しぶりに非正規の先生が2名組合に入ってくれました。以前から組合員が増えることはうれしい半面 思いをちゃんと聞いて 要求として出せてなかったり組合に入って良かったと思ってもらえるようなことが出来なくて悩んでいます。今回いろんな話を聞かせてもらって お互いに話をして 共にがんばっていこうという気持ちを持つことが 大切だといろいろ考えさせられました。
*非正規雇用 労働条件だけじゃなく3年雇用のルールを働く労働者の思い、実態に合ったものにしてほしいと改めて思いました。これからも非正規の思いをちゃんと聞いていくことも大事で一緒に闘っていきたいです。
*保育園の非正規職員さん、いろんな形態、働き方があるけれど担任であってもフリーであっても フルタイム毎日の人たちは本来 正規であるべき大切な人材ですね。いろいろ考えさせられる会で学ばせて頂きました。遠くからありがとうございました。
*非常勤の条件を変えるためには非常勤と常勤の人が力を合わせて訴えていくことが基本的なところで、大切なことだなと感じることができました。非常勤の人の思いをきちんと受け止めて 常勤だけが独りよがりで要求していくことがないように、話し合いをしていかないといけないのかなと感じました。
*学童の現場も同じです。単独学童の正規職員が辞めたら正規は雇いません。調整弁で嘱託やバイトを雇って、子どもたちの安全と親の安心のために、正規職員と同じ仕事、命を預かる責任を負っています。まなび教室と連携のほっと広場の職員も嘱託です。学童の機能のあるものなのに…です。この春にも雇用が継続できずにやめざるをえなかった組合員がいます。守りきれませんでした。

今後どの職場でも 非正規さんの数は増えていくだろうって話のやり取りの中ででました。実際I保育園では経営がきついため、3月で正規がやめて4月からは正規は雇わず非正規で…となっています。募集をかけてもなかなかこないという非正規さん。現場はますます しんどくなっていきます。
10年前の保護者向けのビラには 太字でこう書いてあります。

だから私たちは訴えます。
福祉予算の拡充を!全ての職員を常勤職員に!子ども、保護者、保育者、全ての人がキラキラ輝く日本を!

現場から言い続けましょう!!
遠くから話にきてくださった方々 ありがとうございました。
参加されたみなさん、お疲れさまでした。また一つ 大切なこと 学びましたね。


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