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2013年10月7日月曜日

子ども・子育て支援新制度で学童保育はいったんゼロに…

10月5日6日と行われた第48回全国学童保育研究集会は岡山の地に、北海道から沖縄までの参加者4500人ほど集まり二日間 学習交流をしました。
京都からも市内の児童館の職員さん 学童、共同学童の指導員さん、大山崎、長岡京の保護者さん指導員さん、福知山の指導員さんなど50人ほど参加しました。

一日目の基調報告で「学童保育は2013年5月1日現在、2万1635ヶ所となり入所児童数は約89万人となりました。この1年間で施設数は789ヶ所、入所児童数は4万人以上増えました。ともに過去最高の数となっています。しかし、必要なのに利用できない「待機児童」「潜在的な待機児童」は40万人以上いると推測され、いまだに絶対的に不足しています。」
さらに「政府は、2010年1月に「子ども・子育てビジョン」を策定して、「2017年度末までには受け入れ児童を129万人にする」「放課後児童クラブガイドラインを踏まえて質の向上を図る」という目標を決めました。しかし、実際に学童保育に入所する児童数は、目標とはかけ離れていますし、施策の抜本的な拡充や「質の向上」は遅々として進んでいないのが実態です。その大きな理由は、国の制度の問題にあります。整備していくための公的責任がはっきりしない、つくるうえでの基準がない、財政措置が不十分という問題点は、学童保育の実施や利用促進に責任を負う市町村が消極的になる要因です。」
そしてさらに「いま、2015年4月からの本格実施に向けて、国の事業計画の基本指針の策定、学童保育の基準の検討など行われています。2014年度には、国が定めた事業計画や学童保育の基準に従って、市町村が事業計画や基準を定めた条例を制定していかなくてはなりません。私たちの願いである「働く親を持つ子どもたちに安全で安心して生活できる学童保育を」整備するために国や自治体の制度のあり方を確かめ、国と自治体に要望するなどの働きかけが重要です。」
ということで、二日目の分科会にも制度問題の分科会がありました。

帰りの京都に向かうバスの中は 全国研の感想を言いました。一日目の富田富士也さんのお話のことや、二日目の参加した分科会の感想を、興奮さめやらぬ勢いで話が盛り上がります。「体が5つも6つも欲しいと思う分科会」ということで、どこに行こうか直前まで迷う充実の分科会なので、バスの中で他の分科会の感想を聞けるのは貴重でありがたい時間です。
「自治体政策と地方自治の課題」講師 二宮厚美さんの分科会でお世話係をされた 京都連協の役員さんがこうおっしゃいました。「こんどの新制度で、学童保育は一定いまある事業をベースに 多少削られたり、上乗せがあったりするんかと思ってたけど 甘かったということがわかりました。いったん 今の学童はゼロになるんです。今までは少なくともひも付きという形で国からのお金が学童にしか使えないということだったけど、今度は交付金として 全体にかかるお金でくるのでその中から学童保育にどれだけ使われるかはわからないし、それぞれの市町村で決められる。」と。

京都市と組合の交渉の席では「今は処遇を改善するお金はないけれども、新制度になったら…」なんて聞いた記憶がかすかにあるのですが、それも 私たちの運動次第のようです。

今年の全国研 開催地岡山からは2000人の参加。かわいいTシャツを着た保護者さんや指導員さんが、本当にたくさん 岡山駅から迷わないように、岡山大学の構内でもあちこちに要員としてがんばってくれました。ある 分科会でその岡山の一人のお母さんが「こんなにも子どもたちのために真剣に学習をして、よりより学童をと集まってくれる先生たちがいることを 初めて知りました。いままでは子どもの遊びの見守りを 近所のおばちゃんがやってくれてるくらいに思っていました。」と涙を流されていたそうです。分科会を終わって「なんでこの場に来たんですか?」と聞かれたところ「一人一役運動の役にあたったので…」と。聞いた京都の保護者さんも学童の役員にたまたまなって、誘われて全国研に初参加の方「全国研楽しかったし、来年も行きたい。学童に染まってきています!」とおっしゃった方です。一人一役運動は 今回の岡山開催に向け、保護者さんにももっと学童を知ってもらって参加してもらって全国研を成功させようとした運動のひとつ。その役にたまたま当たったお母さんが二日間参加されて いろんなものを感じてもらえたそうです。

京都でも もっと学童保育の大切さやすばらしさ、一方で施策の貧困さを発信して 新しい制度には大きく位置づけられるそんな 学童保育にみんなでしていけるといいです。
また今日から がんばりましょう。



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